どんなに優れた換気システムを使っても
健康で、体にいいきれいな空気の中で生活したいー
様々な換気システムがありますが、どんなに優れた換気システムを使っても外の空気の方がきれいです。
すぐ脇に国道が通っているとか、工場地帯の中とかそういう環境の中でない限り、外の空気の方がきれいです。
ですので、外の空気をダイレクトで家の中に入れる方法が一番きれいな空気の中で生活できます。
窓を開けて換気する。これが一番自然で無駄なお金がかからない手段です。
ところが、現実的にはそれが難しいのです。
今更江戸時代には戻れない。
昔は隙間風だらけの住まいが当たり前でした。夏はいいのですが、冬場は寒さに我慢しなければなりません。もしくは寒さを圧倒するだけの暖房や衣服などで身を守らなければなりません。その代わり、きれいな空気の中で過ごすことが出来たのです。
しかし、エアコンなど便利な冷暖房器具が簡単に手に入るようになり、簡単に室温を整えることができるようになってからは昔の生活に戻ることは中々難しくなりました。人は快適さを知ってしまうとさらに快適さを求め、前に戻れなくなってしまいますから。
おすすめの換気システムは?
気密性高まって隙間風は無くなり、普段窓を開けて換気というのも単世帯のご家族だと難しくなってきました。やはり換気システムは必要になります。
換気システムは3つあります。
- 第1種換気システム:給気と排気を機械でコントロール。熱交換型などちょっとした暖房機能も有り。
- 第2種換気システム:給気が機械で排気自然に行います。手術室やクリーンルームなど入れる空気を限定したいときに使用。
- 第3種換気システム:自然に給気し、機械で排気します。最もポピュラーな換気でそんなにお金もかかりません。
大体のメーカーや工務店では第1種換気か第3種換気のどちらかかと思います。(たまに2種を使っているところもありますが。)
一般的には特に高気密高断熱住宅では第1種換気システムがお勧めとされます。機械で空調を管理するので室内も負圧になりにくく、熱交換機能もあったりするので外気温の影響を受けにくくなります。
しかし、私のお勧めは第3種です。
第1種換気を取り入れる場合の一番のデメリットはダクトを通じて室外から空気を取り入れる事にあります。どんなにきれいな空気でも時間の経過により、よごれたダクトの中を通って室内に入ってきては意味がありません。実際にダクトの中は結露が起こりやすく、カビが生えてしまうこともあります。そこにダニが集まり、ダニの死骸や糞などがアレルゲンとして室内にまき散らされてしまいます。換気の意味がありません。
しかし、ご安心ください。そのための換気システムをクリーニングしてくれる業者さんがいます。一回につき5万円前後かかりますが、半年に1回くらいお掃除して頂ければ大丈夫だと思います。ただ、決して経済的ではありませんが。
逆に第3種はダイレクトで外の空気を入れてしまうので、外気温の影響を受けやすくなってしまいます。しかし、換気設備そのものはシンプルな物ですので、私たちでも簡単にお手入れは可能です。ダクトレスですので、そこからのシックハウスの心配はありません。
第3種の問題は外気温の影響を受けやすくなると言うことなんですが、逆にそれを解決できれば手間がかからず、お金もかからず、きれいな空気の中で生活できる換気システムになると言うことです。
私たちは第3種の給気を基礎断熱の中から取り込んでいます。基礎の中は地中熱により年間を通じて一定の温度を保っています。その中を通して室温に近づけてから室内に取り込むようにしています。無駄なお金をかけず、自然の力で快適に換気する方法で第3種を採用しています。
お金がかかる物は維持管理にもお金がかかります。手間暇かけずに、お金もあまりかけずにいくのであれば、やはりシンプルな物が一番です。