高気密高断熱は材料揃えればいいという訳ではない。

衝撃を受けた研修会

あまり大きな声では言えないので、秘密の投稿で一部の方にお伝えしたいと思います。大っぴらには出来ない内容かな?

住宅の省エネルギー研修というものがありまして、設計編と施工編という2つがあります。各県単位で実施されていまして、私は栃木県の研修会に参加しました。

参加し、講習を受けテストを受けますと、省エネルギーの講習を受けたあかしとして免許証が授与されます。

このような研修は意識がある方しかこない研修だと思いますので、この免許証を持っているかどうかというのは重要な事なのかなと思います。営業はともかく、設計や監督さん、施工する業者さんは持っていた方がいいかもですね。

ところで、この研修で冒頭に栃木県での省エネルギー(高気密高断熱)に対する意識調査というもののアンケート結果が発表されました。

特に、施工編は職人さんが多く受ける研修会です。その職人さんのアンケート結果です。

3割は、興味がある、勉強したいなど意欲的な結果。

しかし、残りの7割は(気密施工は)めんどくさい、メーカーから行って来いと言われたから来た、不要だと思っている、昔ながらの施工でいいと思っている…などなど。といった回答だったようです。

このアンケートを見て、私は衝撃を受けました。ちなみに講習の先生の話のよると、栃木県の省エネルギーに対する意識は全国的に見てもかなり低いようです。

高気密高断熱住宅は誰が作るのか?

どこのモデルハウスに行っても、どこの見学会に参加しても「当社は高気密高断熱です!」と言われると思います。私自身、ハウスメーカーにいたときは、必ずそう言っていました。(昔の家から見れば高気密高断熱でしたから、決して間違いではないのですが…。)

しかし、実際に家を建てる業者さんたちの意識は30%の方しか気密施工に対して前向きに思っていないのです。残りの70%の方は「気密施工なんて…」と思いながら施工されているという事になってしまいます。

気密性能は材料を揃えれば高い数字が出せるという訳ではないのです。いかに隙間を無くすかという研究と努力という「作り手の熱意」が必要とされるのです。私たち設計や監督、営業ももちろん熱意は必要ですが、実際に私たちが家を造る事は無いのです。

気密測定は熱意の証明

気密測定は私たちの研究と職人さんたちの熱意の証明です。私たちは住む前段階の時点で計測をします。それが一番現実に近い数字だからです。なんの穴も開口も開けていない施工中に計測してもなんの意味もありません。

私たちと一緒に家づくりを協力してくれる工務店さんは大工さんから電気屋さん、設備屋さんなど、みんな気密性に対する熱意が強いです。気密を取るためにどう納めるかという問い合わせは頻繁に来ます。だから私も安心してお任せできます。

しかし、それば内々の事で初めての家づくりのお客様にとっては分からない事ですよね。

高気密高断熱住宅を求めて、断熱材とか素材を一生懸命勉強される方多いですが(もちろんそれも重要なんですが)、どんな素材を使おうと、一番大切な事は作り手の熱意です。答えにはなっていませんが。(;^_^A