なんとかしたいお家の北側に生えるコケ!

生えるお宅と生えないお宅がある。

コケが生える条件は2つあります。外的環境(じめじめした立地環境)か室内環境。外的環境はどうしようもない、というか防ぎようが無いかもしれません。しかし、室内環境によるものは設計の段階から気にしておけば防ぎようはあるかもしれません。また、すでに入居されている片でもちょっとした予防策になるかもしれません。

上の写真を見ていただきたいのですが、じつは我が家です。(築10年。某ハウスメーカー)

よく見かける濃緑のコケが生えているのが分かります。よく見ると、1階部分にだけ生えているのは分かりますね。なぜか2階部分には生えていない・・・。不思議ですよね。

このコケの裏側は押入れです。見事に押入れ部分のみ緑色のコケが生えているのです。これが何を意味しているかと言うと、押入れのような多湿の部分にコケが生えてしまうと言うことが言えます。逆に言えば、外壁側に多湿となる場所がなければコケがはえない。という事になります。これが室内環境が原因によるものです。ちなみに、このように明確に分かれているところ、柱の部分に全くコケが生えていないなど分かる場合は、室内環境によるものが原因だと思われます。

設計段階で対策はうてるのか?

上記のとおり、多湿になる場所を外壁側に持ってこなければいいのです。お風呂や洗面室、トイレなど換気計画が行き届いているところであれば問題はないのですが(実際に我が家もお風呂周りなどは全くコケは生えていない)、押入れやクローゼットなど扉で密閉され多湿になりやすく換気もされにくい場所なんかは、出来ることなら外壁側に持ってこないほうがいいかも。

また、余談ですが私はクローゼットにはなるべく扉を設けず、おしゃれカフェカーテンなんかで簡単に仕切る程度を提案しています。実際にお家を設計する際は換気計画も練るのですが、換気とはあくまでも人がいるところだけを考えて計画するものであり、収納部分は計画に含めず考えます。法律上は全く問題ないのですが、私は収納も含めて考えないといけないと思ってます。とにかく空気のよどみを作るのはろくなことがありません!

すでに入居されている方も、例えば日中はクローゼットの扉を開けっ放しにしておくなどなるべく多湿にならないようにする。特に冬場。冬型結露は壁体内で結露を起こしやすいので、なるべく開放するようにしてあげた方がいいですね。

やはりベーパーバリア

先回の投稿でも出てきたベーパーバリア。

冬型結露など室内から外気に出ようとする湿気を室内側でシャットアウトできます。こればかりは建築中にやらないといけませんが、効果は抜群です。ちなみに湿気は湿度が低いほうから高いほうへと移動する性質があります。夏は外から室内へ。冬は中から外へ移動します。夏型結露は通気層があるので室内への侵入を防ぎます。冬型結露はベーパーバリアで移動をシャットアウトします。

すでに生えています、何とかなるの?

ホームセンターなんかでもコケをはがす塗料が販売されています。頑張ればパパでも取り除くことが出来ます。素人では難しそうな場合は塗装屋さんにお願いしてみるのも一つです。防止剤が含まれた塗料を塗れば、しばらくはきれいな外観を保つことが出来ますよ!