私がこよなく愛する木「ヒバ」。
ヒバってご存知ですか?きっと知らない人が多いと思います。それではヒノキって聞いたことありますか?ヒノキであれば聞いたことあるって方も多いのではないでしょうか?
ヒノキとは今は簡単に手に入りますが、ちょっと前までは高級木材として中々手に入らない木材でした。そして、私が設計士になりたての頃、総檜の家というと高級な家というイメージで総檜で建てるのが夢という方が結構いらっしゃいました。
ヒバはその檜の弟分と言われています。
檜とヒバはまず産地が異なります。福島県より南が檜で北がヒバです。寒い地域にハビは育ちます。そのヒバが何故檜の弟分と言われるか?それを調べるととても面白い事が分かります。
あすなろの木
あすなろって聞いたことありますあ?井上康の「あすなろ物語」や結構古いドラマですが「あすなろ白書」という木村拓哉主演のドラマもありました。そのアスナロです。
清少納言がアスナロの名づけ親と言われています。
平安時代の頃からすでに檜は木の王様として親しまれてきました。住まいに使う構造材として強さ・耐久性・加工性そして美しさ。完璧な木材だったからです。ところが清少納言の生まれた東北地方ではヒバが主流でした。檜と同族で強さ・耐久性・加工性どれをとっても檜に引けをとりません。ただ、檜と比べ、黄色味がかった色味、強めの香りなど見た目、香りがあまり好まれませんでした。
そして福島以北にしか育たないという事もあり、京の都ではヒバは全く使われなかったのです。それを清少納言が悲しく思い枕草子の中の歌でヒバの哀愁を歌います。「明日は檜になろう」ヒバはそう誓います。明日は…なろう。からアスナロと呼ばれるようになりました。
檜と同等の力を持ちますが、檜のように美しい肌、美しい香りを持たず、ちょっと武骨なところがあります。そこから檜の弟としての立場になり、アスナロとも呼ばれるようになりました。
向上心を持つ木
そんなヒバですが、アスナロと呼ばれるように、向上心を持つ木として親しまれています。お子様のお部屋など勉強して頑張ってほしいなんてお部屋にフローリングとして使ってみてはいかがでしょうか?
そういう意味合いを持った家づくりって気持ちがこもってワクワクしませんか?
ishikawa
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