輻射熱の力

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輻射熱とは

熱の伝わりというのは輻射熱・熱伝導・熱の移動と3つの伝わり方があります。熱伝導とは物を伝わって熱が移ること。熱の移動とは風などで温度が運ばれること。そして輻射熱とは目には見えない電磁波が放射され触れた物が電磁波により熱を持つ事をいいます。

たき火や薪ストーブなんかもそうですが、直接熱い熱を受けているわけではなく電磁波が放射され、それを受けることにより自分自身が発熱し熱く感じてしまうのです。電子レンジも同じ要領です。

太陽から受ける熱の70%はこの輻射熱と言われています。つまり、この輻射熱をはじき返すことが出来れば70%の熱から逃れることが出来るという事になります。

輻射熱をはじく商材

夏場はよく車のフロントガラスにサンシェードで日よけをしている光景をよく見かけます。お家も同様にサンシェードなどで日射(輻射熱)をはじくことで、夏場の温度上昇を防ぐことが出来ます。一番は建物自体に遮熱の効果を作ってしまうのが一番で、屋根にも外壁にも遮熱塗装をして輻射熱をはじき返すことで、建物自体の温度上昇をふせぐことができます。前の投稿でも説明しましたが、建物自体が暖まっているとどんなにエアコンで冷やしても、なんとなく暑く感じてしまう、不快な冷房の効いた部屋になっていまいます。建物自体の温度上昇を少しでも防ぐことで、快適な室内環境を作り出すことが可能になります。

遮熱塗装はそこそこお金がかかりますが、そこまでかけたくないのであれば、サッシはLOWーEガラスに。もはや一般的な物になりつつありますが効果は絶大です。あとは遮熱カーテンなど。リビングの外壁にすだれなどをかけておくだけでも違います。ただ、限定的な物になってしまいますので出来れば建物そのものに遮熱効果を持たせたい物です。

設計段階から考えなくてはなりませんが、屋根の軒は出ているに超したことはありません。建物自体に陽が当たらなくなるのでやはり温度上昇を防ぐことは出来ます。屋根断熱、天井断熱で屋根からの熱の移動、伝導を防ぐ。もしくは屋根に遮熱塗装などによって温度上昇を防ぐ。などなど。

特に最近は軒がない家が多いので、この辺の温度上昇についてはしっかりと検討した方がいいと思います。

冬場はどうなる?

逆に冬場の日照による暖がとれなくなるのでは?と言われることもあります。基本、私たちが取り組んでいる超高気密高断熱住宅の場合、外気の影響を受けない家づくりですので、夏場の暑さはもちろん、冬場の寒さの影響を受けない魔法瓶のような家づくりを目指しています。ですので、日照による暖がなくても十分暖かさを維持できる性能になります。ただ、自然の恩恵を受けたパッシブな家づくりも兼ねたいと言うのであれば、やはり屋根の軒はそれなりに考えた方がいいと思います。シンプルなデザインの流行で軒がない家がとにかく多いのですが、軒があることで夏の日照を防ぎ、冬の日照を取り入れる事が出来る設計が可能になります。

屋根や庇、バルコニーで日よけを作ってあげると効果的。夏の日照を防ぎ、入射角の低い冬場の太陽光を取り込むことが出来ます。

屋根のない家が多いのは何故?
もちろん流行やデザインもありますが、元々はコストダウンのためです。屋根があることで雨だれや外壁の劣化なども防ぎやすくなります。特に梅雨や台風のある日本では屋根は重宝します。

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